「アルチンボルド展」-国立西洋美術館

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こんにちは、鶴女です。

国立西洋美術館で開催中の「アルチンボルド展」に行ってきました。

国立西洋美術館は、建物が「ル・コルビュジエの建築作品」の一つとして2016年に世界遺産に登録されています。そのせいか、ツアーのガイドさんが建物の説明をしているのにも良く出くわしました。登録以前には見ない光景だったので、世界遺産強し!ですね。

アルチンボルドの寄せ絵

「寄せ絵」は、日本では歌川国芳の浮世絵が有名です。こういう絵を見たことある人は多いのではないでしょうか? 人やモノをパーツ(部品)にして、人間や動物などを描く手法が「寄せ絵」です。

展覧会ではアルチンボルドの「寄せ絵」を十二分に堪能できます。
「寄せ絵」に使っているパーツをざっと見ても、草花・木・野菜・動物・鳥・海の生物・火にかかわるモノ(炎やオイルランプ、大砲など)など、アルチンボルドのイマジネーションを具現化出来るモノに、制約はなさそうです。

今回は連作「四季」と連作「四大元素」が同時に見られる貴重な機会です。

連作「四季」より春と夏(アルチンボルド展 コンセプトブックより)
春には80種もの花が書き込まれているそうです。頭の後ろに咲いているユリの花がいい味だしています(笑)。

連作「四季」より秋と冬(アルチンボルド展 コンセプトブックより)
冬はよく見ると、服に「M」の字があしらわれています。これはアルチンボルドが仕えていた皇帝マクシミリアン2世を象徴するのだそうです。

連作「四大元素」より大気と火(アルチンボルド展 コンセプトブックより)
火は生物ではなく炎・オイルランプ・大砲といった火にかかわるもので描かれています。

連作「四大元素」より大地と水(アルチンボルド展 コンセプトブックより)
水は皇帝が重ね合わされているそうですが、真珠のアクセサリーはそのせいでしょうか。画像では見づらいですが、頭に王冠のようなものもあります。(ウニのとげ?)

「法律家」(アルチンボルド展 コンセプトブックより)
皇帝達を描くほかに、宮廷に仕えている職業人を滑稽に擬人化していたようです。
この絵は少し距離をおいて見ると本人にそっくりだとかで、皇帝や宮廷人たちにずいぶんウケていた模様。使っているモチーフ(鳥肉と魚)で本人を馬鹿にしながら、顔の欠点まであげつらってからかっています。それにしてもこんな絵を描かれてしまうなんて、この人どれだけ嫌われていたのでしょうね。

クンストカマー(芸術と驚異の部屋)

アルチンボルドのインスピレーションの源が「クンストカマー(Kunstkammer)」と呼ばれていた部屋です。ドイツ語ですが、訳すと『芸術の部屋』。下の画像はウィキペディアより拝借。展覧会ではこれが拡大されて壁にど~んと貼られていました。

芸術というよりは、珍品の部屋という感じですが、現代の博物館の前身のようなものとも考えられます。部屋に入ればそこは珍しいもの貴重なものの宝庫。芸術家ならインスピレーションを刺激されるのも当然でしょう。

アルチンボルドが仕えていた皇帝の一人、マクシミリアン2世は自然科学に造詣が深く、その死後に皇帝となったルドルフ2世は学問や芸術を積極的に庇護し、世界中の珍品や骨董を収集していたとか。こういった皇帝達に仕えることができた幸運こそが、アルチンボルドの数々の“奇天烈”な絵が生まれた源でしょう。

そして、21世紀にこれらの絵を堪能できる私たちの幸運も、アルチンボルドとその時代の皇帝達ゆえだということです。

そのルドルフ2世のワンダーランドを紹介する展覧会が2018年1月6日より、渋谷のザ・ミュージアムで開催されるそうです。これはぜひ行かないと!!

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それでは!



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