「正倉院フォーラム」に行って来ました

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2005年から読売新聞が毎年開催している「正倉院フォーラム東京」に行ってきました。
倍率高そうだな・・・と思いながら、ダメ元で応募したら当選!
この秋、奈良に正倉院展を観に行く計画を立てているので、その予備知識を得るためにもとても有意義な講演でした。

基調講演は奈良国立博物館館長の松本伸之氏の「至宝!正倉院宝物をみる」。それから染織の専門家として東京国立博物館名誉館員・客員研究員の沢田むつ代氏の講演「正倉院の染織-多彩な技法と文様の世界-」の2本立てです。

第69回正倉院展の見どころは?

松本館長の講演は、正倉院の基礎知識と、10月28日から開催される第69回正倉院展の展示物の一部の紹介がありました。
そもそも、正倉院といえば「校倉造り」のイメージが固定していますが、倉は北倉・中倉・南倉の3つに区切られており、校倉造りなのは北倉と南倉だけなのだそうです。中倉は厚い板をはめこんだ板倉造りになっています。宮内庁のホームページにも解説されていました。

現在、宝物は西宝庫・東宝庫という空調完備・鉄筋コンクリート造りの宝庫に収納してあり、毎年秋に宝庫の勅封を切る「開封の儀」が行われて、収蔵物の点検や手入れなどが行われるそうです(正倉院展も、開けたついでに開催されるんですね)。

今年の出品物の紹介では、まずは「羊木臈纈屏風(ひつじきろうけちのびょうぶ)」の巻角の羊の姿がメトロポリタン美術館所蔵のペルシャの銀皿のレリーフと良く似ていることを紹介。「玉尺八(ぎょくのしゃくはち)」は節や表面がまるで竹製のような印象だが実は大理石製で、どうやって中をくり抜いたのか想像をかき立てられます。
木画螺鈿双六局(もくがらでんのすごろくきょく)」は表面がゆったりと湾曲しているので双六盤ではないのではと言われているそうですが、紫檀・螺鈿・象牙・水晶などで作られた豪華な盤なのでぜひ単眼鏡などで細かいところまで見てほしいとのことでした。
その他では「伎楽面迦楼羅(ぎがくめんかるら)」は見た目は少々ひしゃげた面なのですが、それでも修復を重ねたのち今回の出品となったそうです。このように修復作業を行った成果を見てもらうのも意義のあることだそうです。

正倉院の外にも宝物の一部があった!?

沢田さんの講演で面白かったのは、実は正倉院の染織品が東京国立博物館や京都国立博物館にも一部存在しているということです。
明治のはじめ、廃仏毀釈により文化財の破壊の危機感を抱いた明治政府が文化財保護に乗り出し、明治8年には奈良博覧会で正倉院宝物も展示されました。翌9年には大久保利通内務卿による上申書で、正倉院の裂で織物文様の参考になるものを各都道府県の博物館に配備するようにとのお達しがあり、そのときに東博や京博に渡された裂が数百枚ほど現存しているのだそうです。

東博の法隆寺宝物館では「法隆寺献納宝物  染織―広東平絹幡と幡足残欠―」という企画展がやっていますが、正倉院よりも古い法隆寺の染織と、正倉院を比較してみるのも興味深いです。

松本館長が、夕方から入館できるオータムレイトというチケットがあるので、おススメですと言ってました。日中は間違いなく混みますからね。私も朝早く行くか、昼時にするか、朝(または昼)と夜間の2度に分けて行くか思案中です。

それでは!



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