「東方見聞録展 モリソン文庫の至宝」ー東洋文庫ミュージアム

シェアする

スポンサーリンク

スポンサーリンク


東洋文庫ミュージアムで開催中の「東方見聞録展 モリソン文庫の至宝」を見に行きました。チラシは本の形にデザインされています。

ミュージアムに向かう途中で見つけた不思議な標識。東洋文庫って国会図書館支部だったの?

調べてみると、第二次世界大戦後の混乱期にスポンサーであった三菱財閥が解体され、東洋文庫は経営困難となり、その蔵書も散逸する危機に瀕したが、理事に就任した幣原喜重郎元首相の尽力で発足したばかりの国会図書館の支部となったという経緯があるようです、2009年3月末で支部契約は終了したのですが、標識にはまだこうして残っているというわけでした。
  

さて、ミュージアムの中に入ってチケットを買い、2階に上ったところが今回の特別展の会場です。館内はフラッシュをたかなければ撮影可になっています。

モリソンって誰?

ジョージ・アーネスト・モリソンは1862年にオーストラリアのヴィクトリア州で生まれ、メルボルン大学を経てイギリスのエディンバラ大学で医学を勉強しました。もっとも、後年に身体いの不調に悩まされたモリソンは、中途半端な医学の知識が不安をあおると嘆き、医師の資格など取らなければ良かったと嘆いていたそうです(^^;

モリソンは医者としての活動もありましたが、オーストラリア大陸縦断やニューギニア探検などの大旅行や、「タイムズ」の記者となって東南アジアに赴任したり、1912年に中華民国が成立すると「タイムズ」を退社して大総統府の政治顧問に就任するなど、実に多彩な人生を送っています。

第一次大戦ののち、1919年のパリ講和会議に参加した際に体調を崩して北京に戻ることが出来ず、1920年にイギリスで亡くなりました。

圧倒的な蔵書

モリソンは極東に来て以来、アジア関係の欧文書籍を精力的に収集しました。総数は実に2万4千冊あまり。当時の一般人よりは高級取りだったと思われますが、決して大金持ちというわけでは無く、しばしば借金をしてまで本を買い集めたとか。「分不相応な趣味」と日記に書くことが増え、最終的には1917年に当時の三菱社長であり東洋文庫の創始者の岩崎久彌に3万5千ポンドで売却となりました。

本好きでしたら、この蔵書を見ているだけで幸せな気分になれます(^^♪

四庫全書

モリソン文庫の両脇には中国の「四庫全書存目」の複製が展示されていました。
普段なら中国の古書にはあまり興味が湧かないのですが、「四庫全書」はつい最近「東洋史概説」のスクーリングで、先生が熱心に解説していた書物なんですよね。なんてタイムリーなんでしょう!

向かって右側の書棚。

向かって左側の書棚。

「四庫全書」とは中国清朝時代に乾隆帝の勅命により編纂された、中国最大の叢書(多数の書物を編纂したもの)です。400人以上の学者がかかわり、4000人以上が筆写したと言われています。Wikipediaによると「全般著書は経・史・子・集4部に 44類、3503種、36000冊、230万ページ、10億字になっている」のだそうです。残念ながら戦乱などによってずいぶん焼失しています。

広範囲に集められた資料を網羅し、散逸しがちな資料の保存という点では優れた編纂物ではありますが、気をつけたいのはあくまでも「皇帝」が命じたということ。つまり、王朝に不利益をもたらしたり批判したりした書物は収録されなかったり改ざんされたりしているのです。

普通に「四庫全書」に収録されている資料でも、誤字脱字や異体字を使っていたりと、元の資料と違っている部分が多数あります。スクーリングでも、卒論などを書く場合は、基本的に「四庫全書」は一次資料にしないようにとの注意もありました。編纂された「四庫全書」ではなく、必ずおおもとの資料にあたることが重要です。

それでも「四庫全書」にしか無い資料も存在するので、取り扱いには注意したいものです。

知らなければうわーすごいで通り過ぎるようなものでも、知っていればどこが凄くて何が問題なのかを少しでも見分けることができます。知識って大事だなと思った瞬間でした。

<おまけ>冬の六義園

東洋文庫ミュージアムと六義園のセット券を買ったので、冬の六義園を散策しました。
ライトアップも終わり、名残の紅葉が少々寒そうです。

この園は東洋文庫の創始者でもある岩崎久彌が1938年に東京市(今の東京都)に寄付したものです。

それでは!

ランキングに参加しています!

 にほんブログ村 歴史ブログ 歴女・女性歴史ファンへ
 にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ

♪いつもポチっと押して応援していただき、ありがとうございます♪

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告




レクタングル(大)広告




フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告