【早春の天理旅行】古代豪族の里をめぐる歴史深訪ツアー(その1)

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ふるさと納税で、奈良県天理市が返礼品に「歴史探訪ツアー」を企画して、今回が3回目になるそうです。特産品を返礼品として送る自治体が多い中、古い史跡を多数持つという特色を生かして、専門家の解説付きで古墳を見られるという、古代史好き・古墳好きにはたまらない企画です。今回はふるさと納税を利用して、この古墳ツアーに参加してきました。

前日の京都での修学院離宮参観の記事はこちら。

【早春の京都旅行】修学院離宮を参観
今回の旅行の目的は2日目の天理市主催「古代豪族の里をめぐる歴史探訪ツアー」に参加するためですが、いい機会なので1日目は修学院離宮に参観し、午後は京都国立博物館...

朝、天理駅前に集合し、貸切の大型バスで移動します。

 

ツアーの日程はこんな感じです。午前中は主にレクチャーなどを受け、昼から史跡巡りをしました。今回は天理にゆかりの深い豪族として物部氏とワニ氏にスポットをあて、それぞれのかつての勢力範囲にある古墳を訪ねます。

こちらが周る予定の古墳の地図。下側が物部氏のエリアで、上側がワニ氏のエリアになります。

天理の豪族たちについての解説

まずは天理市文化センターで、専門家による解説。天理市は主に物部氏とワニ氏がそれぞれ本拠地にしていたということや、この日行く予定の古墳の解説などをパワーポイントを使って説明。物部氏はともかく、ワニ氏はほとんど知らなかったので勉強になりました。

 

ワニ氏(和爾あるいは和珥とも書きます)は古代豪族のひとつですが、蘇我氏や物部氏のように歴史の教科書に出てくるような人物は輩出していませんが、応神天皇以降の多くの天皇に妃を送り込んでいる有力豪族です。ワニ氏から分かれた氏族には、春日、大宅、粟田、小野、柿本などがあります。(小野妹子や柿本人麻呂はこれらの氏族の出です)

天理市にも和爾町として地名が残っています。また、湖西線には和爾駅と小野駅もあります。

そしてレクチャーの他に、赤土山古墳から出土した土器や埴輪を間近で見せていただきました。

一番手前の埴輪は「囲形埴輪」の中に「家形埴輪」が入っています。

早目のお昼を食べた後、いよいよ古墳ツアーに出発です。
まずは物部氏の勢力エリアを見ます。

塚穴山古墳

古墳時代終末期頃(600年以降)に造られた円墳で、横穴式石室は現在では天井石が失われています。

墳丘は直径約65m、周濠および外堤を含めると直径112mにもなり、終末期古墳としてはかなり大きいもので、明日香村の石舞台古墳にも匹敵する規模だそうです。

西山古墳

塚穴山古墳から歩いてすぐのところにある前方後円墳。墳丘は全長約190mにもなり、前方後円墳としては全国最大規模のものです。古墳時代前期後半に築造されたと推定されます。

後円部の上から前方部を眺めるとこんな感じ。向かって左側の池は古墳の周濠の名残です。右側は、現在は天理大学馬術部の練習場となっています。

 

この古墳は3段構成で、1段目のみ前方後方形、2段目から前方後円形となっています。下の図は2012年に行われた3次元レーザースキャニング測量の結果で、前方後方形と前方後円形が同居しているような特異な形が浮き出ています。(資料より抜粋)

登るのも結構大変でしたが、下りも一苦労。この古墳は珍しく木が生えていないので、まだ登りやすいほうですが、夏は草ぼうぼうとなり、秋はマムシが出ることもあるとか。

さらに歩いて峯塚古墳へ行きます。これは途中にあった保昌塚古墳。

峯塚古墳

広々とした農村風景の中を歩いていくと、こんもりとした森が出てきます。囲いは立ち入り禁止ではなく、イノシシ防止のため。

 

森の中を歩いて行くと、石室の入口が見えてきます。入口はかがまないと通れないくらいに狭いです。

 

でも、中に入ると結構広々。峯塚古墳は終末期の円墳で、横穴式石室があります。墳丘は3段式になっており、上段の葺石は凝灰岩質砂岩 別名天理砂岩とよばれる石で、天理ではあまり使われていなかったけれど、明日香では好まれていたとか。

玄室の切石は丁寧に加工され、石材の目地もきれいに通っています。早い時期に盗掘されたらしく、副葬品も棺も残っていなかったらしいですが、石室の特徴からみて7世紀代に築造されたと考えられています。

石上(いそのかみ)神宮

峯塚古墳からさらに歩いて石上神宮へ。国宝『七支刀』で有名な神社ですが、境内の中も重要建築物がいくつもあります。それから御神鶏としてあちこちに鶏がいます。結構気が強いので要注意(^-^;

 

こちらは重要文化財の『楼門(ろうもん)』。

中に入ると国宝の『拝殿』があります。鎌倉時代初期の建立と考えらえており、現存する拝殿のなかでは最古のものだそうです。

楼門の向かい側の階段を上ると、国宝『摂社 出雲建雄神社拝殿(せっしゃ いずもたけおじんじゃはいでん)』があります。内山永久寺(うちやまえいきゅうじ)の鎮守の住吉社の拝殿であったのを、大正の初め頃に現在地に移築されました。内山永久寺は明治の神仏分離令で廃寺されているので、今ではその貴重な遺構となっています。

 

楼門の中に展示してある、昔の放水ポンプ。これも永久寺から持ってきたものです。ちなみに、このポンプはあまり役に立つものではないらしいです。

 ウワナリ塚古墳

石上神社からバスで移動し、名阪国道からちょっと入ったところにある古墳です。いきなりこんもりとしたビニールハウスが出てくるのでなんだと思ったら、古墳のある土地の持ち主が、古墳の斜面を利用してぶどう畑を作っているのだとか。

 

ビニールハウスを横目に見ながら森のほうへ歩きます。

 

こちらの石室の入口は、峯塚古墳よりもさらに狭いです!  頭をぶつけないようにして中に入ります。

 

ウワナリ古墳は古墳時代後期後半の前方後円墳で、ビニールハウスの山が前方部になります。横穴式石室は花崗岩を積み上げて作られており、長さ6.8m・幅2.9~3.1m・高さ3.6mあります。大人が何人も余裕で入れる大きさです。

峯塚古墳の美しく切り出した石に比べると、巨石を積み上げただけのような雑さが感じられます。
 

 

普段は中に入れないように鍵がかけられています。
 

買ったもの

石上神宮にて、神社の社宝で国宝の七支刀の写真とその刻まれている字がデザインされているクリアファイル(2枚一組)と、御神劔守(ごしんけんまもり)を買いました。
「七支刀」の本物を見てみたいですが、基本的に非公開で、数年に一度くらい展覧会等で公開するのみだそうです。

このあとは、「歴史探訪ツアーその2」和爾(わに)地域の史跡巡りに続きます。

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