「ルドルフ2世の驚異の世界展」-ザ・ミュージアム

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渋谷のザ・ミュージアムで開催中の「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」を見てきました。絵画を中心に、究極の趣味人・ルドルフ2世の世界観にひたれる絶好の機会です。

ルドルフ2世って誰?

1552年生まれ。幼少時は同じハプスブルクの一員であるスペイン宮廷で過ごし、1576年に父のマクシミリアン2世の後を継いで神聖ローマ帝国皇帝に即位しました(他にローマ王・ハンガリー王・ボヘミア王も保持)。数か国語を話すほど頭は良かったみたいだけど政治能力はいまいちで、おまけにウィーン宮廷は厳格なしきたりや因習が幅をきかし、新旧キリスト教徒の争いやら、弟マティアスとの確執やらいろいろあったためか、即位して7年目に帝国の首都をウィーンからプラハに移したのでした。(現実逃避?)

そしてそれが、華麗なる趣味の世界の幕開けとなったのです。・・・と言うとなにやら華々しさすら感じますが、実像はどうみたって引きこもりで収集癖のあるオタク。集めた品は公開するわけでもなく、自分だけが見て楽しむものだったようです。自分を中心としたミクロコスモスを作ったわけですね。

1612年に60歳で死去するまで生涯独身であり(婚外子は数人いたようですが)、帝位や王位は弟マティアスが継ぎました。

こちらはハンス・フォン・アーヘン作のコピー「ルドルフ2世の肖像画」。鷲鼻としゃくれた顎はハプスブルク家の特徴でもあります。(画像は買った絵葉書より)

ルドルフ2世の趣味の世界

帝都プラハでは壮大なコレクション収集だけでなく、学問や芸術も積極的に保護しました。プラハの宮廷に集まったのはアーヘンの他にも、サーフェリ、フーフナーヘル、スプランヘルなどなど、そうそうたる面々。その他にもティコ・ブラーエヨハネス・ケプラーをお抱え天文学者として雇ったりもしていました。会場にはブラーエの肖像画のほか、天文に関する書籍や、参考出品としてガリレオ・ガリレイの望遠鏡の複製なども展示されていました。天文ファンは必見かもしれません。

そして、あのアルチンボルドもプラハ宮廷に出入りしていました。

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個人的に今回の目玉は、アルチンボルド作「ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像」でしょうか。
ウェルトゥムヌスとは古代ローマ神話に出てくる果樹と果物の神であり、季節の移ろいを司るとも言われています。古代神話の神になぞらえた肖像画は、本人よりもずっと皇帝に似つかわしい、威厳と存在感に満ち溢れています。彼の追随者の作品も展示されていますが、先のアルチンボルド展でもそうでしたが、本人と追随者の作品の質があまりに差があるのです。今後もアルチンボルドを超える画家は現れないのでしょうか。

(画像は買った絵葉書より)

そしてヤン・ブリューゲル(父)もルドルフ2世のために作品を描いています。ルドルフ2世はヤンの父ピーテル・ブリューゲルを敬愛しており、現在ウィーンとロッテルダムの美術館に所蔵されている2枚の「バベルの塔」も、ルドルフ2世のコレクションであったと言われています。

こちらは「陶製の花瓶に生けられた小さな花束」。展示会場では絵との間に距離があるため、細部をしっかり見たい人は、単眼鏡を持って行ったほうが良いでしょう。

(画像は買った絵葉書より)

こちらはルーラント・サーフェリー「動物に音楽を奏でるオルフェウス」。彼はルドルフ2世がプラハ城内外に造った動物園・植物園の珍しい動物や植物などを記録しました。サーフェリーの作品は何点か展示されていましたが、写実的でありながらどこかファンタジックな美しい画は見ていて飽きません。幻想的な「鳥のいる風景」が私のお気に入りです。

(画像は買った絵葉書より)

絵画だけでなく見事な工芸品も展示されていました。こちらは「像の形をしたからくり時計」。

(画像は買った絵葉書より)

こちらは「オウム貝の杯」。美しい貝は貴重で高価だったのです。トカゲが実に精巧に作られていました。

(画像は買った絵葉書より)

ルドルフ2世のコレクションは絵画作品だけでも3000点にも及んだそうです。今回の展示はそのごくごく一端だけではありますが、希代の趣味人の世界を垣間見ることが出来ました。

特別展示

現代美術作家フィリップ・ハースがアルチンボルドにインスパイアされて作成した「四季」シリーズの模型と、「コロッサス:巨像」の模型が展示されていました。コロッサスはもし実現すれば25メートルにもなる巨大な作品になるそうです。ちょっと見てみたい!
(こちらは撮影可のコーナーです)

  

おまけ

渋谷東急本店1階のショーウィンドー。ルドルフ2世の趣味の部屋がコンパクトにまとまっています。ザ・ミュージアムに行った時はぜひご覧あれ。

  

それでは!

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