【福岡の古墳と史跡(その3)】王塚古墳と王塚装飾古墳館

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福岡の古墳と史跡の旅の3回目です。1回目、2回目の記事はこちらをどうぞ!

昨年5月に九州の福岡へ行ってきました。もう半年以上前のことなので記事にするのもどうかと思っていたのですが、昨今のひそかな古墳ブーム(?)もあり、もしかしたら...

福岡古墳と史跡の旅の2回目です。前回の記事はこちらをどうぞ。 遠賀川(おんががわ)寺山古墳から川島古墳公園までは徒歩13~15分位です。すこしでも涼しさを味...

王塚装飾古墳

実はいちばん見たかったのがこの王塚古墳です。筑豊本線に乗って桂川(けいせん)駅を降りると、駅前に大きな看板が見えるので迷うことはありません。古墳まではほぼ真っすぐ道です。

王塚古墳は6世紀半ばごろに造られた前方後円墳です。全長約86mで、墳丘の周囲には濠(ほり)と堤防があり、遠賀川流域では最大規模の古墳でになります。石室発見時の採土工事で大きく墳丘が削られており、また前方部分には今は民家が建っており、環境は決して恵まれた状況とは言えません。

この古墳の最大の特徴は石室内を埋め尽くすその壁画にあります。全国で約600あまり見つかっていると装飾古墳の中でも一二を争うほど華麗で豪華です。そしてその文様の複雑さも特筆すべきものです。

古墳の後円部の画像。横に石室への入口がありますが、普段は施錠してあり石室内部も保護のため密閉されていて見られません。春と秋の2回のみ、それぞれ2日間程度一般公開されています。

横の階段を上ってテラス部分に出たところ。

上空からみた王塚古墳。画像の上のほうを流れているのは遠賀川水系の穂波川です。古墳の後円部には民家が若干食い込んでいますが、まあまあ形を残しています。しかし前方部は見るも無残に大きく削られています。穂波川と古墳の間にある丸い形の建物は王塚装飾古墳館です。(画像は博物館のパンフレットからお借りしました)

完全ではありませんが、古墳のおおよその復元図。黄色の四角い部分は石室の保存施設です。

私が行ったのは石室の一般公開はとっくに終わった時期でしたが、王塚装飾古墳館には石室内部を完全に再現したレプリカがありますので早速見に行きました。

古墳館の中は一部を除いて写真撮影OKでした。私の他には1人くらいしか入館者がいなくて、ほぼ貸切状態(^^)。なかなか広い円形状の館内には、テーマ1「王塚古墳が造られた時代」・テーマ2「国指定特別史跡王塚古墳」・テーマ3「装飾古墳の世界」とそれぞれのテーマごとに分かれて展示があります。
 

そして部屋の中央には石室(レプリカ)への入口が。

石室内(レプリカ)

原寸大に造られた石室のレプリカは、日下八光画伯(当時、芸大教授)の復元図を元にして、本来の鮮やか壁面を再現しています。まずは玄室に入る出入口(玄門)。左右の袖石には騎馬像とわらび手文(山菜のわらびに似たようなくるっと丸まった図柄)や同心円文、三角門が描かれおり、出入口すぐ上にある楣石(まぐさいし)にはわらび手文が互い違いに描かれています。

そして玄門をくぐって玄室中に入ると、これまた色の洪水です。真正面の石屋形(棺床)の壁面は無数の三角文で埋め尽くされています。左右に置かれている灯明台石には大きく靫(ゆぎ)が描かれています。

棺床には2人が合葬できるようになっています。どういう間柄を想定していたのでしょうか。

棺床はこんな感じに造られています。

奥に向かって左の壁に描かれている連続三角文と楯(たて)。

楯のアップ。

向かって右側には同じく三角文と靫(ゆぎ)。

ドーム状に造られている天上も赤く塗られています、星のような黄色い大小の珠文(円文)がたくさん描かれています。この珠文は総数230個あまりとか。この玄室は星が輝く天に覆われた世界なのです。

玄室出入口の内側部分にもぬかりなくびっしり描かれている文様達。

他に見学者がいないのをいいことに、何度も出たり入ったりして眺めました。実物にはなかなかお目にかかれないので、日下画伯の素晴らしい業績にただただ感謝です。

このほか、テーマ3「装飾古墳の世界」では代表的な装飾古墳の1/9模型が9基展示されています(こちらは撮影禁止でした)。これがまた実に精巧で面白くて、熱心に見てしまいました。古墳館に行った際は、石室レプリカだけでなくこの模型もぜひお忘れなく!

ロビーには大きな窓があり、ソファでゆったりしながら王塚古墳を眺めることができます。

庭の円墳と石室

古墳館の庭には2基の移築された円墳と石室もありました。どちらも桂川町内で発掘されたものだそうです。こちらの画像は二塚2号古墳。古墳時代前期のもので、桂川町土師にあったものです。

これは二塚2号古墳の石室。墳頂に登ると見ることができます。箱式石棺(板石を箱状に組み合わせて作られた石棺)でしょうか。

こちらの明寺原古墳は桂川町九郎丸から移築したものです。

同じく墳頂には石室もあります。こちらも箱式石棺のようですが、竪穴式石棺の可能性もあり?

円墳の墳頂からみた桂川町。住宅街を抜けるとこんな田園風景が広がっています。

石室の一般公開の時期にぜひまた来てみたいですね。同じ時期に遠賀川流域の古墳同時公開もしているそうです。いろいろな古墳の石室をみられる良いチャンスです。

福岡の古墳巡りはここまで。せっかくなので、次回は小倉の史跡も紹介したいと思います。

(その4)に続く。

王塚装飾古墳のことを良く知るには絶好の1冊です。王塚古墳発見の経緯から、考古学的見地から見た王塚古墳について、そして古墳の保存の苦労の歴史が語られています。

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