「発掘された日本列島2019」ー江戸東京博物館

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「発掘された日本列島2019 新発見考古速報」に行ってきました。旧石器時代、縄文時代、弥生時代、古墳時代、古代、中世、近世、近代と各時代区分ごとに近年の発掘の成果が一望できます。

昨年の「発掘された日本列島2018」の記事はこちらからどうぞ。

江戸東京博物館に「発掘された日本列島2018」を見に行きました。毎年の発掘調査の成果を見るという、古代史好きにはたまらない企画です。東京のあとは石川、岐阜、...

今回出品された各遺跡の地図です。これだけでも日本中あちこちで様々に発掘されているのだなあというのがわかります。(会場内は撮影可になっています。)

金蔵山(かねくらやま)古墳(古墳時代)

入ると真っ先に目につくこのハニワ。岡山県岡山市の「金蔵山古墳」(4世紀後葉・古墳時代前期末~中期初頭)から出土したものです。金蔵山古墳は全長160mの前方後円墳で、前方部の発掘調査で新たに造りだしと島状遺構が発見されました。

こちらは島状遺構から出土した埴輪。

こちらは造りだしから出土した埴輪。

今回発掘した造りだしと島状遺構がどんな場所かというと、下の図を見るとちょうどくびれ部分に造りだしがあり、反対側のくびれ部分には墳丘と陸橋でつながった島状遺構とよばれる方形の壇があります。どちらも祭祀の場と考えられていますが、両方が同時に存在するのは珍しいのだそうです。

そして家形埴輪には導水施設(木桶に通した水と水槽でろ過して清浄にしたという古墳時代の施設。水の祭祀を行った?)があり、それが家形埴輪と囲形埴輪で表現されています。こちらは島状遺構で出土されたものです。

白神山地東麓縄文遺跡群(縄文時代)

世界遺産で有名な青森県白神山地のふもとにある縄文時代の遺跡群です。縄文時代草創期から晩期までの様々な遺跡があり、発掘調査で見つかったのは17遺跡、出土した遺物は段ボール箱にして1万5000箱以上にのぼるのだとか。整理するだけで何年もかかりそうです・・・。

今回の展示は発掘された中からのほんの一部ですが、縄文人の精神世界を示す土偶たちが見所です。

そしてその中の、私的ぴかいちがこの「蹲踞(そんきょ)土偶」。腕が見つかっていないのが残念ですが、本来なら膝を抱え込むか腕を膝にのせて手を合わせる形になる可能性があるそうです。高さは21.6cm。横から見るとかなり平べったい形状をしています。

この蹲踞土偶が何ににているかというと、国宝「合掌土偶」によく似ているのです。お互いの地域で何かしらの交流があったのでしょうか。まだ未整理の膨大な遺物の中に蹲踞土偶の腕があることを期待したいです(^o^)

こちらが国宝「合掌土偶」。青森県八戸市で出土したものです。顔の造作とかも似てますよね。(画像は2018年の「縄文展」図録より)

行基平山頂古墳(古墳時代)

栃木県足利市の丘陵にある前方後円墳の張り出し部から出土したのは、多様な形象埴輪でした。女子人物像・男子人物像・鳥形・馬形のほか、人面付き円筒埴輪や小像埴輪などいろいろ。特に、単独の古墳から人面付き円筒埴輪が複数出土したのは始めてです。築造は6世紀初頭と考えられます。

正面が人面付き円筒埴輪、その両隣は女子人物埴輪です。

青谷横木遺跡(古代)

鳥取県鳥取市にある飛鳥時代~平安時代(7世紀後半~11世紀)の遺跡です。ここからは古代山陰道と飛鳥美人が描かれている板絵が出土されました。

板に描かれている女子群像は肉眼ではごくごくかすかにしか見えません。国宝の高松塚古墳壁画に次ぐ国内2例目の女子像です。製作年も同じ頃の7世紀後葉から8世紀初頭です。

復元図を見ると、高松塚と同じように裳とよばれる縦縞のスカートのようなものと短い上衣を着て、髪は結い上げています。中国や朝鮮半島の墓室に描かれた構図とそっくりです。

福島と熊本

福島や熊本では、埋蔵文化財の復旧が続けられています。特に福島の沿岸部はなかなか復旧・復興が進まないのが現実です。そして何よりも沿岸部の埋蔵文化財の存在が忘れられてしまうのが怖い。こうした機会に、この地域は古代からの豊かな歴史があるのだと再認識することにも大きな意味があると思います。

そして、まだ記憶に新しい熊本地震。熊本はたくさんの装飾古墳があるので有名ですが、そうした古墳がくずれ、石室内部にも入れなくなったりました。その中でも井寺古墳は被害が甚大で、平成30年12月の内部調査でようやく被害の全容がつかめ、これから本格的な修復に着手していくようです。

このほかに特集2として史蹟名勝天然記念物保存法ができて100年の節目の「記念物100年」や、地域展として「道灌がみた南武蔵」などもありました。

「発掘された日本列島2019」は7/21(日)まで東京都江戸東京博物館で開催しており、そのあとは日本各地に巡回します。日程は以下の通りです。

開催場所 期間
花巻市博物館(岩手県) 2019年8月2日~9月10日
三内丸山遺跡センター(青森県) 2019年9月21日~11月4日
名古屋市博物館(愛知県) 2019年11月16日~12月18日
市民ミュージアム大野城心のふるさと館(福岡県) 2020年1月18日~2月26日

お近くに巡回してきたときは、ぜひ足を運んでみてください。日本列島の隅々まで開発が進んでいるように見える日本ですが、まだまだ貴重な遺物が出てくることに驚きます。

それでは!

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